おいしいもののすきなくまさん

[更新日]

おいしいもののすきなくまさん

近藤です。

今週は山の我が家も暖かいので日中に窓を開けることができます。

外から植物のいい匂いがすると何ともいい気持ちがします。

 

私は水仙や蝋梅、沈丁花、といった冬に咲くいい匂いのする花が大好きです。

どれも我が家の庭に植えてあるのですが「うちに帰った」という気持ちにさせます。

加えて、山から漂ってくる木の匂いや落ち葉の湿った匂いはさらに我が家を感じさせます。

 

今週初めに教育委員の会合があり大阪へ行きました。

大学時代は大阪に住んでいたので懐かしさもあり、ちょっとどこかを歩いてみよう思っていました。

特に懐かしい難波の駅で降りたのですが、何処も様子がすっかり変わり知らない町へやってきた気持ちになりました。なにより知らない町のような感じがしたのは「匂い」。

「昔はもっといろんな匂いが混じった町だったのにな」と思いながら短い散歩を終えたのですが、この匂いの記憶もとてもあやふやで次はゆっくり来て匂いをたどる旅をしてみよう思いました。

 

その夜遅く大阪から戻り我が家の前で車のドアを開けた時、山の匂いと花の匂いがしました。

鼻が痛いくらい冷たい空気でしたが慣れた匂いに心から「帰ったなあ」と思いました。

 

都会へ行くといつも、松谷みよ子さんの『モモちゃんとアカネちゃん』という本の中の「タッタちゃんとタアタちゃん、病院へ行く」という章を思い出します。

その中に出てくるおいしいもののすきなくまさんが、都会でまごまごしている様子が自分のように思えるのです。

頼りになるようなならないようなマイペースさ、困ってるようで困ってないユーモラスな様子が自分に重なります。

 

山の我が家から出かける都会は何もかもが面白くて不思議で刺激的。

インターネットや本を読んでも分からない匂いや音や建物の大きさは好奇心を掻き立てます。

そして、楽しみすぎて思いのほか疲れます。

 

それでも慣れた町から知らない土地へひとりで行く心細さ、すがすがしさや期待感は冒険に出るようで大好き。

次の出張がどこになるのか実は楽しみにしているのです。

では、また。

 

※『モモちゃんとアカネちゃん』(講談社刊 昭和49年6月第一刷「モモちゃんの本③」)