[更新日]
近藤です。
雨が激しく降り続いている山の我が家。
土砂崩れも予想されるのでこの数日間は緊張して過ごしています。
今週は学校も休校や午前授業、午後授業のみの日がほとんど。
最初こそ喜んでいた子どもたちも「早く学校へ行きたいよ」としょんぼりしています。
小さい頃、学校が休校になると母が仕事を休めない時は、弟と一緒に祖母の家へ預けられました。
祖母にとっては災害と戦争は同じようなものだったようで、ほとんどの備えは戦前の暮らしと戦争での経験を活かしたものでした。
子どもの頃、嬉しかった備えは早めの夕飯が終わると、たくさん炊いたご飯をおむすびにして大皿に並べることでした。
そして、お煮しめもお鍋いっぱいに作って、きゅうりの糠漬けなど香の物も鉢にたくさん盛られます。お湯もたっぷり沸かして、洗い物を早く済ませたら家族全員、することがなくなります。
本を読んだり、おしゃべりしたりした後はみんなで早い時間から一つの部屋で寝ます。
しんとすると雨の音や川の流れる音が恐ろしいのですが、家の中は安全で家族が一緒にいることがうれしくて怖がる暇もなく時間が過ぎる。それが私の家の備えでした。
翌朝は備えのごはんをみんなで食べます。
毎回、家族で食べきれないほどの量を作っていたのですが、それは祖父母曰く「誰かが逃げてきた時のため」。
実際、誰かが逃げてきたことは一度もなかったのですが、祖父母の家も実家も飛び入りが来るのはよくあることで、ご飯の準備は「食べる予定の人+一人か二人分」。
私も自然にそうしていました。
今朝、昨夜握ったおむすびを食べている時に「ああそういえば」と思いました。
これは実家で何代も続けられてきた備えだったんだな、と。
我が家も知らず知らずのうちに、備えでも備えでなくても人数分より多いごはんがあるな、と。
食べて笑って怖がって、ということを経験してきたから考えなくてもできちゃうんですね。
では、また。